読了 約10分 日本医師会認定産業医監修

従業員50人を超えたら何をする?産業医選任14日以内の完全チェックリスト

この記事のポイント(30秒で読める要約)

従業員50人以上の事業場では「産業医選任」「衛生管理者選任」「衛生委員会設置」「ストレスチェック実施」「定期健診結果報告」の5つが義務化。選任から14日以内に労基署への届出も必要で、未実施は50万円以下の罰金対象です。

この記事の目次

  1. 「50人の壁」で発生する5つの法的義務
  2. 14日以内に行うべき手続きチェックリスト
  3. 産業医の選任要件と探し方
  4. 衛生管理者・衛生委員会の設置
  5. ストレスチェックの実施義務
  6. 違反した場合の罰則

「50人の壁」で発生する5つの法的義務

常時雇用する労働者が50名を超えると、以下5つの義務が発生します。「常時雇用」には正社員に加え、週1日以上勤務するパート・アルバイトも含まれるため要注意です。

  1. 産業医の選任(労働安全衛生法第13条)
  2. 衛生管理者の選任(同法第12条)
  3. 衛生委員会の設置(同法第18条)
  4. ストレスチェックの実施(同法第66条の10)
  5. 定期健康診断結果報告書の提出(労基署への報告義務)

これらの義務は、選任・設置から14日以内に労働基準監督署への届出が必要です。怠ると後述する罰則の対象となります。

14日以内に行うべき手続きチェックリスト

従業員が50名を超えた当日から、以下の手続きをスケジュール化して進めます。

Day 1〜3:状況確認と方針決定

Day 4〜7:産業医探し・面接

Day 8〜12:契約・社内体制整備

Day 13〜14:労基署への届出

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産業医の選任要件と探し方

産業医として選任できる医師の要件

産業医として選任できるのは、以下のいずれかの要件を満たす医師に限られます。

  1. 労働者の健康管理等を行うのに必要な医学に関する知識についての研修を修了した医師(日本医師会認定産業医)
  2. 産業医の養成課程を修了した医師(産業医科大学卒業者など)
  3. 労働衛生コンサルタント試験の保健衛生区分に合格した医師
  4. 大学において労働衛生に関する科目を担当する教授・准教授の経験者
  5. 厚生労働大臣が定める者

産業医の探し方3パターン

産業医を探す方法は大きく3つあります。

1. 紹介会社経由:もっとも一般的。紹介料が月額に上乗せされている場合が多く、月額3万〜10万円が相場。

2. 知人医師への直接依頼:知り合いに認定産業医がいれば直接依頼可能。ただしベンチャー特有の課題に対応できるかは不明。

3. 直接契約型サービス:当社のように自社内の認定産業医が対応するサービス。紹介料が発生せず、月額55,000円〜の最安値水準で提供可能。

衛生管理者・衛生委員会の設置

衛生管理者の選任

50名以上の事業場では、衛生管理者免許を保有する者を1名以上選任する必要があります。常時労働者数によって必要人数が変わります。

衛生委員会の設置・運営

衛生委員会は毎月1回以上の開催が義務付けられています。委員には以下を含める必要があります。

ストレスチェックの実施義務

50名以上の事業場では、年1回のストレスチェックが義務化されています。実施は産業医または医師等が担当し、結果を労基署へ報告する必要があります。

ストレスチェックの流れ

  1. 実施計画の策定(衛生委員会で審議)
  2. 労働者への調査票配布・回収
  3. 結果の集計・分析
  4. 高ストレス者への面接指導の案内
  5. 労基署への結果報告

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違反した場合の罰則

産業医選任義務に違反した場合、50万円以下の罰金が科される可能性があります(労働安全衛生法第120条)。また、労働基準監督署からの是正勧告・指導の対象にもなります。

さらに、上場審査を控えている企業にとっては、労務コンプライアンス違反として大きなマイナスとなります。「あとで対応すればいい」では遅いため、50名超えの兆しが見えた時点で、早期に体制構築を進めることをお勧めします。

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よくある質問

Q. パート・アルバイトも50名のカウントに入りますか?
A. はい、週1日以上または月8時間以上働く労働者は「常時労働者」に含まれます。
Q. 複数の事業場がある場合は?
A. 各事業場ごとに50名以上いるかで判定されます。ある事業場が50名を超えれば、その事業場で産業医選任が必要です。
Q. 49名で運用するのは違法ですか?
A. 法律違反ではありませんが、急成長企業では「気付いたら超えていた」というケースも多いため、40名前後から準備を始めるのが安全です。

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